山形県公立高校入試問題・中1理科の問題集
次郎さんのクラスでは,地震と火山活動について学習した。次の問いに答えなさい。
問1 地震や火山活動には,地球の表面をおおうプレートの動きが関係していると考えられている。ふつう,海嶺(れい)(海底の山脈)付近の海底の岩石に比べ,海溝付近の海底の岩石の方が古いが,このことにもプレートの動きが関係している。海溝付近の海底の岩石の方が古い理由を書きなさい。
問2 噴火の様子や火山の形の違いは,マグマのねばりけに関係している。マグマのねばりけが弱い場合,それらはどうであると考えられるか。次のア〜エから一つ選び,記号で答えなさい。
ア 噴火は激しく,火山は平らな形。 イ 噴火は激しく,火山はドーム状の形。
ウ 噴火はおだやかで,火山は平らな形。 エ 噴火はおだやかで,火山はドーム状の形。
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問3 次郎さんは,県内でもゆれが感じられたある地震について調べるために,気象台から資料を取り寄せた。表は,A〜Dの4地点における,震源からの距離と,初期微動及び主要動がはじまった時刻を,それぞれ資料をもとにまとめたものである。なお,この地震の震源は,非常に浅かった。
(1) 表から,各地点での初期微動継続時間を求め,その値をもとに,初期微動継続時間ごとの,震源からの距離を示すしるしを付け,また,初期微動継続時間と震源からの距離との関係がわかる線も入れ,右のグラフを完成させなさい。ただし,〔 〕の部分のそれぞれに,グラフをかく上で適切な数値を入れること。
(2) 次郎さんの学校は,震源からの距離が80qの地点にあった。グラフから,この学校での初期微動継続時間は何秒であったと考えられるか。最も近いものを,次のア〜エから一つ選び,記号で答えなさい。
ア 8秒 イ 10秒 ウ 12秒 エ 14秒
問4 自然災害と人々のくらしについて,次のどちらか一つを選び,その問題に答えなさい。なお,選んだ問題の記号を解答欄に書くこと。
《選択問題》
A 火山が噴火すると,広い範囲で( ) が降り積もり,被害が発生することがある。もし県内で,冬や春に火山が噴火したとすると,泥(でい)流が発生する可能性が高くなると考えられている。
(1) ( )にあてはまる語を書きなさい。
(2) 下線部について,泥流が発生する理由を,簡潔に書きなさい。
B 大きな地震が起こると,全国から被災地へ電話が集中して通信が混み合う。このような場合,電話会社は,処理能力の限界を超える前に携帯電話などの通信を規制することがあるので,携帯電話を使っての( ) によるやりとりや通話ができなくなることもある。
(1) ( ) にあてはまる語を書きなさい。
(2) 電話会社が通信を規制して処理能力を確保する目的を,簡潔に書きなさい。
解けましたか?それでは解答です。
問1 プレートは、海嶺付近で新しくできて,ゆっくりと海溝付近に移動し
てくるから。
問2 ウ 問3 (1)右図 (2) イ
問4《選択問題》
A (1) 火山灰
A (2) 火山の噴出物の熱により,山に積もっていた雪がとけるから。
B (1) 電子メール
B (2) 警察や消防などの重要な通信ができるようにするため。
問1 海のプレートは海嶺でつくられ,海嶺の両側に広がるように移動していく。海溝のところでは移動してきた海のプレートがしずみこむので,海溝付近の岩石の方が海嶺付近の岩石より古い。
問2 ねばりけの弱い火山ではおだやかに溶岩を流し出す噴火をくり返すので,火山の形は傾斜がゆるやかになる。また,ねばりけが強い火山では,激しい爆発をともなう噴火を起こし,溶岩が流れにくいためもり上がってドーム状の形になる。
問3 (1) 初期微動がはじまった時刻と主要動がはじまった時刻との時間差が初期微動継続時間である。
(2) グラフから,初期微動継続時間は震源からの距離に比例することがわかる。震源からの距離が80kmの地点での初期微動継続時間をグラフから読み取ると,およそ10秒である。
問4 A 火山の噴出物には溶岩のほかに,火山灰や火山ガス,火山弾などがある。広い範囲で降り積もって泥流の被害が起きるのは火山灰である。
B 地震などの自然災害の情報や対策方法の伝達がすみやかに行われるために通信が規制されることがある。