岩手県公立高校入試問題・中学地理問題集
次の略地図中の斜線部 は,ある高校が海外研修旅行で訪れることを計画している国々を示しています。生徒は,地図中のA〜Dの四つのコースに分かれて旅行し,いずれのコースでも矢印の順に2か国を訪問することになっています。あなたが訪問するつもりになって,A〜Dの四つのコースの中から一つを選択し,あとの( 1 ),( 2 )の問いに答えなさい。
選んだコースの記号を解答用紙の選択記号欄に必ず記入しなさい。(2点×2)
( 1 ) 次の表は,訪問国で見学したいものや調べたいことについて,コースごとにまとめたものです。表中のア〜エは,A〜Dのそれぞれのコースで訪問する2か 国について述べたものです。あなたが選択したコースについて述べているものは,ア〜エのうちどれですか。一つ選び,その記号を書きなさい。
最初の訪問国 |
2番目の訪問国 |
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ア |
かつて国営農場や集団農場と呼ばれたところの状況を調べるとともに,バム鉄道とその沿線地域のようすも見てきたい。 | ユーロトンネルによって結ばれたとなりの国との交流が,トンネルが開通する前と後でどのように変化したか調べたい。 |
イ |
沿岸部の経済特区,外国企業と共同でつくった合弁企業などを訪問し,この国の急速な経済発展のようすを見てきたい。 | チャオプラヤ川流域の稲作など農業が盛んだが,近年は工業製品の生産も盛んに行われているので,この国の産業構造の変化を調べたい。 |
ウ |
サンベルトと呼ばれる地域に行き,特に電子産業や宇宙航空産業などのような先端技術産業の集中する工業地域を見てきたい。 | 最初の訪問国と同様に,国民の多くが世界各地から集まった移民の子孫であり,多民族社会の実態を見てきたい。 |
エ |
北部のチャド湖やその周辺地域を見てまわり,砂漠化が進みつつあるようすやその原因について調べてみたい。 | 1991年にアパルトヘイト(人種隔離政策)の廃止を宣言した国であるが,それから10年以上経過した今日の状況を見てきたい。 |
( 2 ) 次の表は,コースごとの訪問国について,その首都の1月の平均気温と第一次産業従事者の割合をまとめたものです。表中のア〜エは,A〜Dの各コースのいずれかを示しています。あなたが選択したコースにあてはまるものは,ア〜エのうちどれですか。一つ選び,その記号を書きなさい。
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ア |
イ |
ウ |
エ |
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最初の 訪問国 |
2番目の 訪問国 |
最初の 訪問国 |
2番目の 訪問国 |
最初の 訪問国 |
2番目の 訪問国 |
最初の 訪問国 |
2番目の 訪問国 |
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首都の1月の平均気温(℃) |
2.1 |
-11.1 |
-7.5 |
3.5 |
-3.6 |
26.7 |
23.8 |
22.6 |
第一次産業従事者の割合(%) |
2.6 |
3.3 |
11.8 |
4.7 |
46.9 |
48.8 |
74.0 |
10.5 |
解きましたか?それでは解答です。
A (1) ア (2) イ B (1) エ (2) エ
C (1) イ (2) ウ D (1) ウ (2) ア〔A〜Dから1コースを選択〕
(1) アは最初の訪問国がロシア連邦,2番目がフランスでAコース,イは最初の訪問国が中国,2番目がタイでCコース,ウは最初の訪問国がアメリカ合衆国,2番目がカナダでDコース,エは最初の訪問国がカメルーン,2番目が南アフリカ共和国でBコース。
(2) アは2番目の訪問国の気温が低く,両国とも第一次産業従事者の割合が低いことからDコースとわかる。イは最初の訪問国の気温が低いことからAコースとわかる。ウは2番目の訪問国の気温が高いことからCコースとなる。エは1月の気温が2か国とも高いことからBコースとわかる。