2010 東大数学文系・東大過去問データベース
1.O を原点とする座標平面上に点A( - 3, 0 )をとり, 0°<θ<120°の範囲にあるθ に
対して, 次の条件(i), (ii)を満たす2 点B, C を考える。
(i) B はy>0 の部分にあり, OB = 2かつ∠AOB = 180° -θ である。
(ii) C はy<0 の部分にあり, OC = 1かつ∠BOC = 120°である。ただし△ABC はO を含むものとする。
以下の問(1), (2)に答えよ。
(1) △OAB と△OAC の面積が等しいとき, θ の値を求めよ。
(2) θ を0°<θ<120°の範囲で動かすとき, △OAB と△OAC の面積の和の最大値と,そのときのsinθ の値を求めよ。
3.2 つの箱L とR, ボール30 個, コイン投げで表と裏が等確率
で出るコイン1 枚を用意する。x を0 以上30 以下の整数とする。L にx 個, R に30 - x個のボールを入れ, 次の操作(#)を繰り返す。
(#) 箱L に入っているボールの個数をz とする。コインを投げ, 表が出れば箱Rから箱L に, 裏が出れば箱L から箱R に, K ( z )個のボールを移す。ただし、
0≦z≦15のときK ( z ) = z , 16≦z≦30のときK ( z ) = 30 - z とする。
m 回の操作の後, 箱L のボールの個数が30 である確率をPm( x )とする。たとえば、 P1(15)= P2(15)=1/2 となる。以下の問(1), (2)に答えよ。
(1) m≧2 のとき, x に対してうまくy を選び, Pm( x )をPm-1( y )で表せ。
(2) n を自然数とするとき, P2n (10 )を求めよ。
4.C を半径1 の円周とし, A をC 上の1 点とする。3 点P, Q, R がA を時刻t = 0に出発し, C 上を各々一定の速さで, P, Qは反時計回りに, R は時計回りに, 時刻t = 2p まで動く。P, Q, R の速さは, それぞれm, 1, 2 であるとする(したがって, Q はC をちょうど一周する)。ただし, m は1≦m≦10を満たす整数である。△PQR がPR を斜辺とする直角二等辺三角形となるような速さm と時刻t の組をすべて求めよ。