開成高校入試問題ならここ!よく分かる解説付き!


社会・歴史(開成高校入試)

次の文章は,いずれも昨年のある新聞のコラムです。これを読んで,あとの問いに答えなさい。

 

@日露戦争の講和に向かう( 1 )外相は,新橋駅で見送りの「万歳」を受けながら「帰ってくるときは人気はまるで反対でしょう」と随員に言った。実際,講和反対暴動後の帰国時にはテロが危ぶまれる事態になっていた▲一方.( 2 )の前( 3 )のチェコ侵略を認めたミュンヘン会談から帰国した英国の( 4 )首相は,戦争を回避した英雄として国民の歓呼で迎えられた。だがこちらは,Aナチスの野望に譲歩して結局は戦禍を招き寄せた愚行として歴史に刻まれるはめになった▲ミュンヘン会談のもう一人の主役である( 5 )のダラディエ首相の場合はちょっと違う。会談結果への抗議の嵐を覚悟して故国に降り立った首相を迎えたのは、意外にも歓迎の出迎えだった。彼はつぶやいたという。「この連中はどうかしている」と▲外交,それもトップレベルの外交交渉の評価は難しい。国民の歓呼に迎えられる歴史的失敗もあれば,怒りの暴動の洗礼を受ける現実的選択もある。交渉当事者の意表を突く世論の反応もある。とりわけ外交的信義を守るかどうかも疑わしい独裁国家相手の交渉ではなおさらである▲首相の訪朝からあすで1週間だ。が,その成果に対する評価はなお割れている。世論調査では6割以上が訪朝を評価しつつも,食糧援助など個々の交渉内容では不満も多い。ただこの手の外交では,あまり性急な裁断は結果を読み誤る。それが歴史の教訓だ▲「歴史の審判」への謙虚なおそれは常に首相の胸を占めていたと信じたい。だが訪朝が拉致問題解決や北東アジアの平和構築の転機となるかどうかは今後の外交次第である。まさか,年金政局の収拾や参院選を「歴史の審判」とみなしていたわけではあるまい。

 

間1 ( 1 )にあてはまる人物の姓名を,漢字で答えなさい。

 

問2 下線部@にっいて,その講和条約が締結された場所はどこか,国名と都市名を答えなさい。

 

間3 問2の講和条約に関する次の文章の中で,正しいものを2つ選び,記号で答えなさい。

 

ア 日本が韓国に対して一切の指導権を持ち,日本の植民地とすることをロシアは承認する。

 

イ 旅順・大連の租借権および長春以南の鉄道と付属の権利を,清国が日本に譲ることをロシアは承認する。

 

ウ 北緯50度以南の樺太と千島列島を日本に割譲する。

 

工 沿海州とカムチャツカの漁業権を日本に与える。

 

オ 講和条約に不満だった日本の民衆は.日比谷で焼き打ち事件を起こし,東京には戒厳令がしかれた。

 

力 講和条約に不満だったロシアの民衆は,いわゆる血の日曜日事件を起こし,革命のきっかけとなった。

 

問4 ( 2 )にあてはまる戦争の名称を答えなさい。

 

問5 ( 3 )・( 4 )にあてはまる人物を下から選び.それぞれ記号で答えなさい。

 

 ア フランコ  イ ド=ゴール  ウ チェンバレン  エ スターリン

 

 オ レーニン  カ ヒトラー  キ ムッソリーニ  ク チャーチル

 

問6 ( 5 )にあてはまる国名を答えなさい。

 

問7 下線部Aについて,ナチスの野望によりチェコについで侵略され,開戦のきっかけとなった国はどこか,国名を答えなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解けましたか?それでは解答です。

 

問1 小村寿太郎  問2 アメリカ、ポーツマス  問3  エ、オ  問4 第二次世界大戦

 

問5 カ、ウ  問6 フランス  問7 ポーランド



このエントリーをはてなブックマークに追加