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理科・化学変化(長野県高校入試)

物質を加熱するとどのような変化が起こるかを調べるために,次の実験を行った。下の各問いに答えなさい。

 

〔実験1〕 ある質量のマグネシウム(粉末)と炭酸水素ナトリウムを,別々のステンレス皿にとり,図1のような装置で十分に加熱した。冷えた後,ステンレス皿上の物質の質量を測定すると, マグネシウムを加熱した場合は増加し,炭酸水素ナトリウムを加熱した場合は減少していた。

 

〔実験2〕 そこで,炭酸水素ナトリウムを乾いた試験管に入れ,図2のように組み立てて,弱い火で十分に加熱した。すると, 水(H2O)と二酸化炭素(CO2)が発生し,白色の物質が残った。これら3種類以外に生じた物質はなかった。
理科・化学変化

 

(l) 下線部aの変化を示した次の文の  A  〜  C  の中に入る語句を,下のア〜カから選び,記号を書きなさい。
マ グネシウムを加熱した時に質量が増加したのは,マグネシウムが  A  中の酸素と  B  して別の物質に変化したからである。一方,炭酸水素ナトリウムを加熱した時に質量が減少したのは,炭酸水素ナトリウムが3種類の物質に  C  して,その時生じた水と二酸化炭素が  A  中に出ていったからである。

 

〔 ア 還元  イ 分解  ウ 化合  エ 蒸留  オ 水  カ 空気 〕

 

(2) 下線部bで生じたものが,水と二酸化炭素であることを確かめるために,それぞれについて使用する指示薬や薬品はどれか。次のア〜オから1つずつ選び,記号を書きなさい。

 

〔 ア 赤色のリトマス紙 イ 青色の塩化コバルト紙 ウ 黄色のBTB溶液 エ 石灰水 オ ヨウ素溶液 〕

 

(3) 下線部cの中の原子について〔実験2〕の結果からわかることを,次のア〜ウから1つ選び,記号を書きなさい。ただし,炭酸水素ナトリウムは炭素,酸素,水素,ナトリウムの原子でできている。

 

ア 酸素の原子は,発生した水と二酸化炭素の中に含まれているので,下線部cの中には残っていない。

 

イ ナトリウムの原子は,発生した水と二酸化炭素の中に含まれていないので,下線部cの中に残っている。

 

ウ 水素の原子は,発生した水の中に含まれているが,下線部cの中にもまだ残っている。

 

(4) 次の文の  A  〜  C  に当てはまる語句を,それぞれ下のア〜キから選び,記号を書きなさい。
マ グネシウムや酸素は1種類の原子でできている単体であり,炭酸水素ナトリウムや  A  は2種類以上の原子でできている化合物である。このようないろいろの単体や化合物が関係する化学変化の前後では,物質をつくる原子の  B  は変わるが,反応に関係する原子の  C  は変わらない。

 

〔 ア 種類  イ とけ方  ウ あたたまり方  エ 組み合わせ  オ 水素  カ ナトリウム  キ 水 〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解きましたか?それでは解答です。

 

(1) A カ   B ウ   C イ   (2) (水)イ (二酸化炭素)エ

 

(3) イ   (4) A キ   B エ   C ア

 

(1) マグネシウムは,加熱によって酸化マグネシウムに酸化された。また,炭酸水素ナトリウムは,加熱によって,二酸化炭素と炭酸ナトリウムと水に分解された。

 

(2) 青色の塩化コバルトは水に触れると赤色に変化する。石灰水は,二酸化炭素を通すと白くにごる。リトマス紙とBTB溶液は,溶液の液性を調べるときに,ヨウ素溶液は,デンプンの有無を調べるときに使用する。

 

(3) 炭酸水素ナトリウムから,水と二酸化炭素をのぞいたものが,白色の物質である。水と二酸化炭素の構成原子は,水素と酸素と炭素である。よって,白色の物質には,少なくともナトリウム原子が含まれていることがわかる。なお,白色の物質は,炭酸ナトリウムである。

 

(4) 原子は,それ以上に分けることはできない。また,なくなったり,新しくできたり,ほかの種類の原子に変わったりしない。



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