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理科・運動(茨城県高校入試)

斜面および水平面における台車の運動を調べるため,1秒間に50回打点する記録タイマーを用いて,次の実験1,2を行った。ただし,空気の抵抗および台車やテープと他のものとの間のはないものとする。

 

実験1 図1のように,記録タイマーを斜面上に固定し,紙テープを取りつけた台車を斜面上の@の位置にのせて静止させた後,静かに放し台車を運動させた。台車は斜面を下っていき,Aの位置を通過し,さらに運動を続けた。
理科・運動(茨城県高校入試)

 

次に,記録した紙テープを5打点ごとに切り離し,順に左から台紙にはりつけたところ,図2のようになった。ただし,打点の重なっているはじめの部分は使わなかった。

 

実験2 図3のように,記録タイマーを水平な机の上に固定し,紙テープを取りつけた台車を机の上にのせて静止させた後,手で台車を軽く押したところ,台車はまっすぐ進んだ。
理科・運動(茨城県高校入試)

 

次に,記録した紙テープを打点の間隔(かんかく)が等しくなっているところから,5打点ごとに切り離し,順に左から台紙にはりつけたところ,図4のようになった。

 

次の(1)〜(4)の問いに答えなさい。

 

(1)実験1で,図2の紙テープAは,何秒間の台車の移動距離を記録したものか,求めなさい。また,図2の紙テープBの長さは,5.2cmであった。この紙テープに打点が記録されている間の台車の平均の速さは何cm/秒か,求めなさい。

 

(2)実験1で,台車の位置が,図1の@のときに比べAのときは,台車のもつ位置エネルギーと運動エネルギーはどのように変化しているか,正しく述べているものを,次のア〜エの中から一つ選んで,その記号を書きなさい。

 

ア 位置エネルギーも運動エネルギーも増加している。

 

イ 位置エネルギーも運動エネルギーも減少している。

 

ウ 位置エネルギーは減少し,運動エネルギーは増加している。

 

エ 位置エネルギーは増加し,運動エネルギーは減少している。

 

(3)次の (  あ  ) ,(   い  ) にあてはまる語を書きなさい。

 

実験2で,図4の紙テープの打点のようすと台車の運動の方向から考えて,この台車の運動を (  あ  ) 運動という。また,この台車は,外から力を加えないかぎり,いつまでも (  あ  ) 運動を続けようとする性質をもっている。このような性質を   (  い   )といい,すべての物体は(   い   )をもっている。

 

(4)実験2で,打点の間隔が等しくなってからの,台車が進んだ距離と時間の関係を示しているグラフはどれか,次のア〜オの中から一つ選んで,その記号を書きなさい。
理科・運動(茨城県高校入試)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解けましたか?それでは解答です。

 

(1) 時間:0.1(秒)  平均の速さ:52(cm/秒)  (2) ウ  (3) あ:等速直線  い:慣性

 

(4) オ

 

 

 

(1) 50回打点するのに1秒かかるので,5回打点するのにかかる時間は,0.1(秒)。

 

(2) 高いところにある物体がもつエネルギーを位置エネルギー,運動している物体がもつエネルギーを運動エネルギーという。位置エネルギーの大きさは物体の高さと物体の質量に比例し,運動エネルギーの大きさは物体の運動の速さの2乗と物体の質量に比例する。@に比べAは台車の高さは低くなり,運動する速さは速くなっている。

 

(3) 図4より,この台車の運動は時間がたっても速さが一定であることがわかる。慣性によっておこる身近な現象として,バスが急停車したとき乗客が前方向に倒れそうになることなどがあげられる。

 

(4) 等速直線運動では,進んだ距離は時間に比例するので,グラフは原点を通る直線になる。

 



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